イベント会社のクリエイターの仕事内容とは?年収・資格・向いている人・大変さを紹介

本記事では、イベント会社のクリエイターの概要、仕事内容、1日の仕事の流れ、働き方・ライフスタイル、年収、求められる適性・向いている人、働く辛さ・大変さ、将来性、イベント会社のクリエイターになる方法、関連する資格について紹介します

イベント会社のクリエイターとは

イベント会社のクリエイターとは、イベント企画を具体的な形に落とし込む人です。

英単語のクリエイト(create)には、「創造する」や「創作する」といった意味があります。そのため、「イベントを創り出す」という広い意味で、イベントプランナーやイベントプロデューサー、イベントディレクターなどもクリエイターと呼ばれることもあります。

また、何を創り出すのか、どの分野で活躍するのかによって、クリエイターの呼び方は変わることがあります。たとえば、映像を制作する人は「映像クリエイター」、音楽や効果音を制作する人は「サウンドクリエイター」などです。デザインを主に担当する場合は「デザイナー」と呼ばれることもあります。

イベント会社のクリエイターの仕事内容

イベント会社のクリエイターの仕事は、イベントの企画を具現化していくことです。

会社によっても仕事内容は変わりますが、たとえば株式会社IKUSAでは、「謎解き脱出ゲーム」という社内イベント向けのゲームを提供しています。これを開発する際は、ストーリーや謎(問題)の制作、グラフィックデザインなどがクリエイターの担当でした。

また、「ワールドリーダーズ」という社内イベント向けのボードゲームも提供しています。こちらの場合は、ストーリーの制作、ボードゲームの開発、グラフィックデザインなどがクリエイターの担当でした。

このようなイベント向けのゲームを形にしていくことの他に、実際にイベントで使用する映像や音の制作もクリエイターの仕事です。

イベント会社のクリエイターの仕事の流れ(1日)

1日の流れは日によって変わりますが、一例として、イベント会社で働くクリエイターのある日の流れを紹介します。

10001100

デスク業務(本日のスケジュールの確認、メールの返信など)

11001200

社内ミーティング(イベントプランナーと新規イベントについて打ち合わせ)

12001300

昼休憩

13001500

社外関係者と打ち合わせ(イベントに使用する制作物の発注について)

15001800

仕様書の作成

18001900

デスク業務(今後のスケジュールの調整、メールチェックなど)

イベント会社のクリエイターの働き方・ライフスタイル

クリエイターはさまざまな分野にある職種ですが、柔軟な働き方が可能なケースが多いため、目指す人が増えているようです。イベント会社の場合も、その会社の規則・ルールにもよりますが、働き方の自由度は比較的高いのではないでしょうか。

イベント会社に就職してある程度実績を積んだのちに、フリーランスとして独立する人もいます。

仕事とプライベートとのバランスはとりやすいかもしれませんが、クリエイターは常に納期に追われる仕事であるため、決して楽ではありません。

イベント会社のクリエイターの年収

クリエイターの年収がどれくらいなのか気になるときは、求人情報が参考になります。

ただ、求人を探すときに「クリエイター」で検索をすると、あまり多くはヒットしないかもしれません。なぜなら、「クリエイター」は、やや曖昧な言葉だからです。先ほどお伝えしたように、プランナーやプロデューサーなどが含まれる場合もありますし、仕事内容によってはデザイナー、プログラマーなどと呼ばれることもあります。求人を探すときは、どのような仕事がしたいのかを自分の中で明確にして、いろいろなワードで検索してみるとよいでしょう。

参考までに、「イベント制作」としての求人は年収300万~600万円程度の募集が多いようです。

イベント会社のクリエイターに求められる適性・向いている人

では、どのような人がイベント会社のクリエイターに向いているのでしょうか。

創造力がある人

創造力とは、「これまでにない発想で新しいアイデアを生み出す力+そのアイデアを具現化していく力」といえます。

会社によっては、企画段階からクリエイターが参加することもあるでしょう。そして、その企画を実際に形にしていくことが、クリエイターの仕事です。そのため、創造力が求められます。

ロジカルシンキングができる人

クリエイターは、ただ面白いものを作ればよいというわけではなく、企画の意図を正しく汲み取ったうえで具現化することが求められます。そのためには、ロジカルシンキングが必要です。

また、ロジカルシンキングができる人は説明も上手です。自分の意見、なぜこのような設計やデザインになったのかなどを、根拠やデータをもとに論理的に説明することができるため、周りの理解や協力を得やすくなるでしょう。関係者と協力しながら仕事を進めていくためにも、ロジカルシンキングは重要なスキルです。

コミュニケーション能力が高い人

会社によっては、クリエイターが直接クライアントから話を聞くこともあるでしょう。クライアントのニーズを正しく把握するためには、ヒアリング力が必要です。また、イベントは多くの関係者と一緒に作り上げていくものです。そのため、コミュニケーション能力は欠かせません。

マネジメント能力がある人

ここでのマネジメント能力とは、人や時間を管理する能力のことです。クリエイターになると、納期に追われることが多くなります。どれだけ独創的なものが作れる才能のある人であっても、納期を守れないようでは、いずれ仕事をもらえなくなるでしょう。そのため、人や時間をきちんと管理しながら仕事を進めていけることが求められます。

加えて、自分のモチベーションをマネジメントできるスキルもあるとよいでしょう。特に完成までに長い時間を要する仕事は、途中でモチベーションが下がりやすくなるためです。

チャレンジ精神がある人

想像力があれば新しいアイデアは生み出せるかもしれませんが、実践的なスキルがないと、それを具現化することはできないでしょう。実践的なスキルを身につけるためには、とにかく経験を積む必要があるので、範囲を限定せずにさまざまなことにチャレンジしようとする姿勢が大切です。クリエイターは、いろいろなことに興味を持って挑戦できる人のほうが向いている仕事といえます。

学び続けることができる人

イベント業界にも、トレンドがあります。また、イベントに活用できる最新技術も次々と登場しています。イベントを作るクリエイターとして活躍し続けていくためには、これらをキャッチアップしていくことも重要です。そのため、好奇心が旺盛であり、新しいことを学ぶことが苦にならない人が向いているといえるでしょう。

イベント会社のクリエイターとして働くつらさ・大変さ

クリエイターになると、常に納期に追われるようになります。慣れるまでは、これをストレスに感じることもあるかもしれません。

また、制作している途中でクライアントから追加・修正の依頼が入ることがあります。しかし、時間も予算も限られているので、どこまで追求するかで悩むこともあるでしょう。そして、自分としては満足のいくものが出来上がっても、クライアントから修正を依頼されることがあります。そのときは、もちろん自分の思いよりもクライアントの希望を優先しなくてはいけません。この点も、多くのクリエイターが悩むところではないでしょうか。

クリエイターは、初めのうちは特に難しく感じることが多いかもしれませんが、クライアントに喜んでもらえたときには大きな喜びを感じられます。非常にやりがいのある仕事です。

イベント会社のクリエイターの将来性

イベント会社のクリエイターの将来としては、大きく分けて2つの道があります。1つは、就職したイベント会社の中でキャリアアップを図る道(クリエイターからディレクターやプロデューサーになるなど)、もう1つは、ある程度経験を積んでからフリーランスとして独立する道です。

最近では、オンラインやハイブリッドなどイベントの形態も多様化しています。イベント業界自体も、これからさらに伸びていくと考えられます。イベント会社のクリエイターも、将来性のある仕事といえるのではないでしょうか。

イベント会社のクリエイターになるには

では、イベント会社のクリエイターになるには、どうすればよいのでしょうか。

新卒入社を目指すには

イベント会社のクリエイターの求人に応募し、採用されればクリエイターとして働くことができます。ただ、先ほどお伝えした通り、「クリエイター」はやや曖昧な言葉で、仕事内容は会社によって異なりますので、「クリエイター」に限定せずに幅広く探してみるとよいでしょう。

面接では、先ほど紹介した適性や、「人を楽しませる仕事がしたい」という思い、経験などが重視されることもあります。また、学生のうちにイベント関連のアルバイトをしておけば、その経験もアピールできるでしょう。

未経験から転職するには

未経験から転職の場合も、新卒の場合と同じく、イベント会社の求人に応募して採用されれば、クリエイターとして働くことができます。ただ、転職の場合は、クリエイティブ能力よりもビジネススキルが重視されることが多いかもしれません。イベント関連以外でも、何かをゼロから作り上げた経験、プロジェクトマネジメントの経験、営業・マーケティングの経験などは、面接でアピールできるでしょう。

イベント会社のクリエイターに関連する資格

イベント会社のクリエイターになるために必須のスキルは特にありませんが、色彩に関する資格があるとよいでしょう。自分がデザインを担当するわけではなくても、制作物のチェックなどを行うことがあるためです。たとえば、東京商工会議所が実施する「カラーコーディネーター検定®」、色彩検定協会が実施する「色彩検定」などがあります。

イベント会社でキャリアアップしたいなら、一定の実務経験を積んだのちに、一般社団法人日本イベント産業振興協会が実施する「イベント業務管理士」に挑戦するのもおすすめです。

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