
「仕事を通じて誰かを笑顔にしたい」「自分の関わったことで、誰かに楽しい時間を過ごしてほしい」、そんな想いを持っている人にとって、人を楽しませる仕事は大きなやりがいを感じられるでしょう。
エンタメ、イベント、教育、接客など、楽しさを提供する仕事にはさまざま種類があります。
本記事では、人を楽しませる仕事に興味を持っている人に向けて、「楽しさ」をキーワードに、さまざまな職業の役割や楽しませるポイントを紹介します。
人を楽しませる仕事23選
「人を楽しませる」と言っても、その方法はさまざまです。直接人と関わって笑顔を生み出す仕事もあれば、商品を通じて人を楽しませたり、裏方として人を楽しませたりする仕事もあります。
ここからは、「楽しさ」を届けることに着目して、23の仕事を紹介します。
俳優
俳優は、映画、ドラマ、舞台などで役を演じ、物語を表現する職業です。脚本に書かれた登場人物に命を吹き込み、観客に感情やメッセージを伝える役割を担います。
俳優の仕事は、見る人に感動や共感を与え、多くの人を楽しませます。話し方や身のこなし、表情を研究し、ときには自身の経験や感情を重ね合わせて表現することで、ただ物語を「見せる」のではなく、まるでその世界に立ち会っているかのような体験を提供し、多くの人を楽しませます。
声優
声優は、アニメや映画の吹き替え、ゲーム、ラジオドラマ、ナレーションなど、声を使ってキャラクターや物語を表現する職業です。
声優の仕事は、単に台詞を読むだけでなく、キャラクターの個性や感情を読み取り、作品に合った表現をすることが求められます。そうした表現の積み重ねにより、キャラクターに命を吹き込み、作品の世界観をより魅力的にすることで、視聴者の没入感を高め、楽しませることができます。
ミュージシャン・歌手
ミュージシャン・歌手は、楽曲を演奏し、歌うなど、音楽を通じて人々に感動や楽しさを届ける職業です。作詞・作曲、編曲、楽器演奏、ライブパフォーマンスなど、幅広いスキルが求められます。
音楽のジャンルによってスタイルは異なりますが、共通するのは聴く人の心を動かす表現力です。音楽は、多くの人の気持ちを癒やしたり、元気を与えたりする力を持っています。ライブやコンサートでは、観客と一体となる特別な空間で、感動を生み出すことができます。
DJ
DJは、クラブやイベントなどで楽曲を選び、場の雰囲気を作り、音楽を演出する職業です。クラブDJ、イベントDJなど、活動する場によってDJのスタイルも異なります。DJの仕事の特徴は、既存の音楽で人々を楽しませる点にあるでしょう。場の雰囲気に合わせた選曲によって観客を盛り上げる役割を果たします。
お笑い芸人
お笑い芸人は、漫才やコントなどで観客を笑わせる職業です。独自のキャラクターやネタを作り、テレビや舞台、イベント、YouTubeなどさまざまなメディアで活動します。お笑い芸人の仕事は、笑いを提供することで気持ちを明るくし、楽しませることができます。ユーモアのセンスに加え、観客の反応を瞬時に読み取る力や、話術のスキルも必要です。
落語家
落語家は、落語を演じ、観客に笑いと物語を届ける職業です。一人で複数の登場人物を演じ分ける「一人芝居」のスタイルが特徴で、語り口や仕草を駆使して物語の世界を表現します。
落語の魅力は、シンプルな語りだけで観客を物語に引き込み、笑いや感動を生み出すことにあるでしょう。落語には長年受け継がれてきた伝統的な演目が多くあり、日本の文化や言葉の面白さを生かして人を楽しませる点で魅力のある仕事です。
YouTuber
YouTuber(ユーチューバー)は、動画投稿やライブ配信を通じて、自分の表現を視聴者に直接届ける職業です。ゲーム実況や日常の発信、商品レビュー、雑談など、ジャンルは多岐にわたります。
人を楽しませるポイントは、その「個性」と「距離感」にあります。自ら考えたテーマをもとにした個性の発信、身近に感じられる距離感やリアルタイムでのコメント交流は、他のメディアにはない魅力であり、独自の楽しみ方があるといえるでしょう。
ラジオパーソナリティ
ラジオパーソナリティは、ラジオ番組の進行を務め、リスナーに発信する職業です。音楽紹介やゲストとのトーク、ニュース解説、リスナーからのメッセージ紹介など、さまざまな内容を扱います。
ラジオには映像がないからこそ、リスナーの頭のなかにそれぞれの情景が広がるという楽しさがあります。ラジオは「ながら聴き」されることが多く、ラジオパーソナリティは日常生活に寄り添う存在ともいえるでしょう。ニュース、音楽紹介、トークテーマなどを、知識やユーモアを交えて分かりやすく、面白く届けるのも楽しませる魅力のひとつです。
遊園地スタッフ・キャスト
遊園地スタッフは、遊園地内での接客やショーの開催、アトラクションの運営などを担当します。場合によってはキャストとして遊園地のキャラクターに扮して園内を歩いたり、パフォーマンスを行ったりすることもあります。遊園地スタッフ・キャストは、日常を忘れさせるような空間づくりで人を楽しませます。遊園地の世界観を壊さないような話し方や立ち振る舞いが求められますが、お客さんの笑顔や楽しんでいる様子を直接見られるのが大きなやりがいにつながるでしょう。
イベント司会者(MC)
イベント司会者(MC)は、式典やコンサート、トークショー、地域イベントなど、多種多様な現場で司会進行役を担います。イベントの客層や、その場の雰囲気を考慮しながら、出演者を紹介したり、観客とやりとりしたりして、イベントをスムーズかつ魅力的に進めるのが主な役割です。
舞台と観客の橋渡し役といえるイベント司会者(MC)は、盛り上がってきた観客をさらに引き込んだり、落ち着いた空気を一言で明るくしたりと、言葉や間の取り方、トーンの調整によって、場の雰囲気を自在に変えるところにやりがいがあります。
聞き取りやすい発声や、トラブルや想定外の出来事に対するアドリブ力、会場に笑いを届けるユーモアセンスなど、さまざまなスキルが求められる仕事ですが、お客さんが「楽しかった」と感じる瞬間を作り上げるイベント司会者(MC)の仕事には大きなやりがいがあります。
イベント制作スタッフ
イベント制作スタッフは、スポーツ大会やフェス、展示会など、さまざまなイベントの企画・運営を担う職業です。会場の手配、ステージや設備の設営、出演者の調整、当日の進行管理まで幅広く担当し、イベント全体の成功を支えます。
イベント来場者の体験を一から設計し、照明や音響、会場の導線など細部にわたって工夫を凝らし、参加者が快適に楽しめる空間をつくり上げていきます。ステージでの盛り上がりも、スムーズな運営があって生まれるものです。
イベント運営の準備には地道な作業も多く、トラブル対応も求められますが、イベント当日に笑顔で楽しむ観客の姿を見ることで、その努力が報われる瞬間に立ち会えるといえるでしょう。華やかな表舞台の裏で、楽しさを支える仕掛けをつくることに喜びを感じられる、やりがいの大きな仕事です。
漫画家
漫画家は、物語とキャラクターを描き出すことで、多くの人に楽しさや感動を届ける職業です。プロットやネーム、下書き、ペン入れ、セリフ入れなどの細かい作業を経て、読者の心を動かし、物語の世界に引き込む漫画が生まれます。
漫画家は、読者の共感や想像力を刺激し、笑いや涙を生む仕事です。作品の内容によっては、ただ楽しませるだけでなく、読者に励ましや気づきを与え、人生の支えになることもあるでしょう。
イラストレーター
イラストレーターは、絵の力で人を惹きつけ、作品や商品の世界観を彩る職業です。本や広告、ゲーム、アニメなど、さまざまな場面でビジュアルを通じて楽しさや魅力を伝えます。
言葉では伝えきれない想いや空気感を、ひとつの絵で届け、見る人にワクワク感や感動を与え、楽しませることができます。
アニメ制作スタッフ
アニメ制作スタッフは、アニメーション作品を作り上げるために、絵コンテの作成、作画、背景美術、撮影、編集などの多くの工程に関わる職種全般を指します。
アニメ制作スタッフは、キャラクターに動きを与え、視聴者が物語の世界に没入できるようにすることが重要です。動きや色彩、演出の工夫によって、シーンにおける感情を強調し、視聴者を楽しませます。
小説家
小説家は、文章を通じて物語をつくり、読者に書籍という形で提供する仕事です。
ストーリーの構成やキャラクターの心理、情景などを描写し、物語を通じて読者の想像力をかき立てたり、感情を揺さぶったりして、楽しませることができます。心に残るセリフや印象的な展開が、読者の価値観や人生に大きな影響を与えることもあります。
ゲームクリエイター
ゲームクリエイターは、ゲームの企画・開発を行い、ゲームという媒体でプレイヤーに楽しい体験を提供する仕事です。
ゲームの楽しさは、プレイヤーが自ら考え、動かし、反応を得るという「インタラクティブな体験」にあります。自分の行動で結果が変わり、何度でも挑戦できるからこそ、プレイヤーごとの体験が生まれ、楽しむことができます。RPGやアドベンチャーゲーム、アクションゲーム、パズルゲームなど、ジャンルはさまざまですが、ゲームの数だけ異なる楽しみを提供できる仕事です。
クイズ作家
クイズ作家は、テレビ番組やイベント、書籍、アプリなどに向けてクイズを考案する仕事です。出題形式や難易度を工夫しながら、知識を問うものやひらめきが求められるものなど、さまざまなジャンルのクイズを制作します。
クイズは、知的好奇心を刺激し、考える楽しさを生み出します。難問に挑戦して解けたときの達成感や、思わず「なるほど!」と感心する瞬間が、楽しさを生み出します。そのために、クイズ作家はクイズとしての納得度や求められる知識の正確性、情報に誤りがないかに注意を払い、学びながら楽しめるコンテンツを作ることが求められます。設問だけでなく、回答の出し方や解説など、全体を設計することもあります。
スポーツ選手
スポーツ選手は、競技を通じて観客に興奮や感動を届ける仕事です。サッカー、野球、バスケットボールなどの団体競技や、陸上や体操、フィギュアスケートなどの個人競技など、多くの競技が存在します。選手たちは日々厳しいトレーニングを積み、技術を磨きながら試合に挑みます。
その努力や成長する姿が多くの人に前向きな気持ちや応援したくなる思いを生み出し、選手たちが全力でプレイする姿が観客を楽しませます。単なる試合の勝敗だけが注目されるのでなく、劇的な逆転劇や粘り強いプレイといった試合内容が観客の心に残るなど、一体感も魅力のひとつです。
プロゲーマー
プロゲーマーは、ゲームを競技として極め、観客に興奮や驚きを届ける仕事です。FPS(一人称視点シューティングゲーム)や格闘ゲーム、パズルゲームなど、さまざまなジャンルのゲームタイトルが「Eスポーツ」として競技化されています。
スポーツ選手が身体を使って魅せるのに対し、プロゲーマーは指先の操作で試合を動かします。配信やイベントを通じてファンと交流する機会も多く、プレイスタイルや人柄も含めて「応援したくなる存在」として親しまれ、楽しませることができる仕事です。
試合の勝利だけでなく、観客と感情を共有する瞬間や、見ている人に「自分も挑戦してみたい」と思わせることもプロゲーマーの魅力のひとつです。
バルーンアーティスト
バルーンアーティストは、風船を使って花や動物、キャラクターなどのさまざまなモチーフを作り、観客を楽しませる職業です。イベント会場やテーマパークなどでパフォーマンスを披露し、子どもから大人まで幅広い年齢層に喜ばれるバルーンアートを制作します。
バルーンアーティストは、動物やキャラクターの形を作るだけでなく、大きなオブジェを作ることもあり、イベントを華やかに彩り、楽しませる役割も担います。完成するまでの過程もショーの一部となるため、リアルタイムの緊張感がありつつも、見ている人に感動を届ける仕事でしょう。
バリスタ
バリスタは、コーヒーを専門的に淹れる職業で、カフェやレストランなどでコーヒーをはじめとしたドリンクを提供します。豆の選定や焙煎、抽出方法にこだわり、一杯のコーヒーを丁寧に作り上げます。お客さんとの会話を大切にしながら、それぞれの好みに合ったコーヒーを提案することもバリスタの重要な役割です。
コーヒーの香りや味わいによってお客さんがリラックスでき、癒し時間となります。お気に入りの一杯に出会える喜びや、思いがけない味との出会いを届けられることが、バリスタの魅力であり、人を楽しませる部分です。
フローリスト
フローリストは、花を使ってブーケやフラワーアレンジメントを作り、贈り物やイベント装飾として提供する仕事です。花の種類や色の組み合わせを考えながら、華やかなデザインを生み出します。
花は見た人の気持ちを明るくしたり、感動を引き出したりします。また、贈る人の思いが込められており、その気持ちを形にして届けることが、人を楽しませるといえるでしょう。
旅行ツアーガイド
旅行ツアーガイドは、観光客を案内し、地域の歴史や文化、見どころを分かりやすく伝える職業です。ガイドの知識や話し方によって、観光地の魅力がより深く伝わり、観光客の体験を豊かにする仕事といえます。
土地の歴史や文化、おもしろい雑学を交えて話すことで、観光客の関心を引き出し、写真やガイドブックでは得られない「体験としての楽しさ」を生み出せることが、旅行ツアーガイドとして働く魅力です。
観光バス運転手
観光バス運転手は、観光地のなかで乗客を安全に目的地へ運ぶ職業です。長距離の運転をこなしながら、快適な移動を提供し、観光地ごとに適切なルートを選び、乗客が観光を楽しめるようサポートする役割も担います。
バスの車窓から見える風景や、移動中のリラックスした時間も、旅行の楽しみの一つです。運転手はその移動時間を快適に過ごせるよう配慮し、適切なタイミングで休憩を取ったり、バス内の空調や音楽を調整したりと、乗客の満足度を高めるための細やかな気配りが求められます。
まとめ
「人を楽しませる仕事」は、接客やエンタメ、教育やイベントなど、分野はさまざまであり、笑顔や感動、ワクワクといったポジティブな感情を届けることを通じて、人の心を豊かにする力を持っています。
そうした仕事に携わる人たちは、相手の反応から直接やりがいを感じることができ、自分自身も前向きな気持ちで働きやすいという魅力があります。
仕事を選ぶとき、「どんな風に人を楽しませたいか」「どんな笑顔を生み出したいか」を考えてみると、自分に合った仕事が見えてくるかもしれません。今回紹介した以外にも、楽しさを届ける仕事は沢山ありますので、自分に合った仕事や働き方を考えてみてください。
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