
自分が輝ける仕事とは、自分らしさを生かし、価値を生み出していると実感できる仕事です。自分の志向ややりがいなどを把握し、それを軸に視野を広げることで、自分にとっての適職に巡り合えるでしょう。
本記事では、自分が輝ける仕事を見つけるポイントや方法、注意点、自分だけでは見つけられないときにとるべき行動、ポジティブな感情を生みやすい職種を紹介します。
自分が輝ける仕事とは
自分が輝ける仕事とは、自分が自分らしくいられると同時に、人から求められたり感謝されたりといった価値を生み出せる仕事です。
自分らしさを発揮するためには、自分が何をしていると幸福に感じるか、生き生きと過ごせるかということを自分自身が知っておく必要があります。
自分が輝ける仕事を見つけるためのポイント
自分が輝ける仕事を見つけるためのポイントを紹介します。
自分自身の強みや弱み・価値観を理解する
自分が輝ける仕事を見つけるためには、自己分析などにより、自分自身を理解することが肝心です。強みを活かせるような仕事は満足感を持って働けるため、モチベーションアップにもつながります。また、弱みを理解していることで、苦手分野を把握できるため、ストレスやリスクを回避可能です。
しかし、自分が得意ではない分野を理解していることで、今後新たなことにチャレンジしたり、スキルアップしたりする目標にもなります。自分の性格や考え方などを改めて見つめ直すことで、自身が求めることや絶対に曲げたくない考えなどがわかるため、自分が輝ける仕事を見つける手掛かりになるでしょう。
自分の得意なことから考える
自分の長所を発揮できることが何か考え、そこにつながる仕事を探しましょう。その際に、趣味ではなく仕事として好きになれるものを探す意識が大切です。
なかなか自分の得意が見つからない場合は、人から褒められる機会が多いことを振り返ってみるのがおすすめです。「手先が器用」「人の話を聞くのがうまい」「物事をまとめるのが上手」といった他者の意見の中に、自分が輝ける仕事のヒントが隠れているかもしれません。
やりたくないことから考える
自分にとって不得意なことや、やりたくないことを洗い出し、その理由を明確にしてみる方法もあります。挙げた要素に該当する仕事の場合、いずれ仕事が苦になる可能性が高くなります。その選択肢を排除することで、自分が輝ける仕事を見つけやすくなるでしょう。
これまで取り組んできたことから考える
社会人経験がある場合、これまで取り組んできた仕事から自分が輝けることについて考えてみましょう。これまで挙げてきた成果や、やりがいを感じた出来事、不満に感じるポイントを振り返り、自分が意欲的になれたり結果を出せたりする業務を明確にします。
自分の経験を棚卸しすることで、思いがけない適職に辿り着く可能性があります。
自分が輝ける仕事を見つける方法7選
自分が輝ける仕事を見つけるための方法を、7つ紹介します。
1.長く続けられていることを探す
仕事に限らず、これまで生きてきた中で長く続けられていることを探してみましょう。長く続いているということは、自分にとって苦ではないことであり、向いている作業である可能性が高いということです。
例えば家電が好きで新製品を欠かさずチェックしているのであれば、家電量販店の店員やメーカー、家電専門のリサイクル用品店などの仕事が向いているかもしれません。このように、長く続けられていることをヒントに、仕事を探してみましょう。
2.自分の感情に素直に向き合う
自分がどのようなことに喜怒哀楽を感じるか、自身の感情を素直に受け入れてみましょう。「これくらい我慢しなくては」といった感情は一旦脇に置いて、自分がやりたいこと、やりたくないことをありのまま把握することが、自分軸を見つけるために必要です。
「人が喜ぶ顔を直に見られるとやりがいを感じる」「休日に連絡がくる業務はストレスを感じる」などを書き出していき、客観的に見つめなおします。どうすればストレスとやりがいのバランスを取れるかを探っていくことで、自分の輝ける仕事へのヒントを得られるかもしれません。
3.生きる上での優先順位を明確にする
自分が生きる上で何を優先したいのかを明確にすることも、自分が輝ける仕事を見つける方法の一つです。人生において仕事の優先順位が高い人もいれば、家族の時間を大切にしたい人、趣味の時間を確保したい人など、人それぞれの考え方があります。
大切にしたいものを実現できる仕事を選ぶことで、生き生きと働けるでしょう。また、一番優先したいものを切り捨てなければならない仕事を選んでしまうと、いずれ仕事に不満を感じる可能性が高くなるため、避けた方が無難です。
4.自己分析を行う
自分が輝ける仕事を探す上で、自分を知るための自己分析は有効です。自己分析の方法を3つ紹介します。
マインドマップを作る
マインドマップとは、一つのキーワードから連想されるものをどんどん書き出していき、思考を整理したり新しいアイデアを出したりする方法です。
書き出す方法としては、まずキーワードを中心に書き、そこから放射状に線を伸ばして連想されるキーワードをつなげていきます。
例えば「自分の好きなこと」というキーワードから、「テニス」「料理」「食べ歩き」と派生したら、「食べ歩き」からは「歩くのが好き」「その土地の名産を食べるのが面白い」「個人商店の店主と話すのが好き」など、要素を細分化して考えられます。自分の中にあるキーワードに理由付けをしていくことで、自分の思考の癖や無意識に感じている思いへの理解が深まるでしょう。
自分史を作る
自分史は、自分のこれまでの人生を振り返り、心に残ったことや印象的なことを書き出していきます。
書き出したトピックの中から、特に思い入れのあるものをピックアップし、なぜそれが印象に残ったのか深掘りしていくことで、自分の土台が見えてくるでしょう。
例えば「サークルを一から立ち上げた」という出来事の場合、「どうして一から立ち上げるほど行動できたのか」「どのように部員を集めたのか」「なぜみんながついてきてくれたのか」などを考えていくことで、自分の持つ能力や考え方の傾向を分析し、再認識できます。
モチベーショングラフを作る
モチベーショングラフとは、経験した出来事に対して自分のモチベーションを可視化できる方法です。書き出すことで、自分がどのようなことにやりがいを感じ興味があるのかを一覧できます。
グラフの横軸は時間、縦軸はモチベーションの高低にし、グラフが上下するポイントにはそこで起きた出来事を書き込みます。
例えば大学時代のある時期に、モチベーションが落ちたポイントがあるとすると、そこで起きた出来事を思い返して記入します。「部活動のメンバーが増えて、参加しにくい雰囲気を感じて退部した」という出来事を書いたならば、「自分はチームプレーより、個人プレーの方が心地よく過ごせるかもしれない」と分析できます。
5.将来の目標へのロードマップを作る
自分が将来やりたいことや、なりたい姿が明確にある場合、そこへ到達するためのロードマップを作りましょう。どのような経験が必要か洗い出し、そこから逆算して今自分が何をしている必要があるかがわかるようになります。
今取り組んでいる仕事が、自分の目標に近づく仕事だと認識できることで、生き生きと働けるでしょう。
6.コーチングを受ける
コーチングとは、目標達成のためにその人の内にある能力を引き出し、力を発揮するためのサポートをするコミュニケーション手法です。コーチングを受けることで、自分の中の悩みが明らかになったり、強みを自覚できたりするため、自分の人生の指針を見つけられるかもしれません。
他者の言葉をヒントに自分軸を把握できれば、自分が輝ける仕事が見つけやすくなるでしょう。
7.転職エージェントを活用する
自分に向いている仕事について、客観的に相談に乗ってもらえる「転職エージェント」を利用するのも一案です。転職エージェントはさまざまな業界や職種に精通しているため、自分では気づかない視点からのアドバイスをもらえる可能性があります。
応募書類の添削や面接の練習など、実際的なサポートもしてもらえるため、転職に挑戦する際は特に心強い味方となってくれるでしょう。
自分が輝ける仕事がわからない場合に取るべき行動
自分の力だけでは、どうしても自分が輝ける仕事を見つけられない場合にとるべき方法を紹介します。
世の中にはどんな仕事があるか調べる
そもそも世の中にある仕事について把握できておらず、選択肢が少ないために自分が輝ける仕事が見つからない可能性があります。
職業辞典や求人情報を意識的に確認することで、知らない職業と出会え、自分の得意と結びつく選択肢を増やすことができます。
好きなこと・得意なことが活かせる仕事を調べる
自分が好きなことや得意なことを活かせるような業種や仕事を調べることも大切です。多くの選択肢の中から、自分の輝ける仕事につながる選択肢を導き出せます。
好きなことに関連する仕事は興味が持ちやすいため、やりがいやモチベーションを維持して働きやすい傾向にあります。また、得意なことが活かせる仕事は、成果につながりやすいため、達成感や充実感を得られやすく、さらに向上心を持って働くことができるでしょう。
将来のビジョンを明確にして逆算する
将来のビジョンや理想の自分を明確にして目指すことで、自分の輝ける仕事を探すための手掛かりになります。そのためには、自分自身が将来的に、どんな人間になりたいのかを分析する必要があります。なりたい理想の自分になるためには、どのように行動する必要があるのか自問自答し、書き出してみるのもおすすめです。
家族や友人などの身近な第三者に相談する
自分自身では見つけられない長所や得意なことを、家族や友人などの身近な第三者なら気づいている可能性があります。自分を客観的に見た意見を聞くことで、思いがけない気付きや発見につながり、自分が輝ける業界や職種を見つけられるかもしれません。
また、意見を聞く相手として、ともに働く同僚や先輩に相談するのもおすすめです。普段の仕事の仕方や取り組み方を見てくれているため、どんな仕事が合っているのか、向いているのか客観的な意見が聞けるでしょう。
自分が輝ける仕事を探す際の注意点
自分が輝ける仕事を探すときの注意点を解説します。
興味があるだけで決めないようにする
「興味がある」というだけで仕事を決めるのは避けた方が無難です。というのも、興味がある分野の仕事だとしても、自分が楽しく活躍できる仕事であるとは限らないからです。
長所を活かせるなどの楽しく活躍できる仕事であれば、やりがいや達成感を感じやすく、自分が輝ける仕事となり得ます。また、モチベーションの維持・向上にもつながるでしょう。
「興味がある」という要素は、自分の輝ける仕事を探す手掛かりの一つではありますが、それだけの理由で決めず、いくつかの要素を考慮して決めることが大切です。
理想を追い求めすぎない
自分が輝ける仕事を探す際には、どうしても譲れない条件を明確にしておくことは肝心ですが、理想を追い求めすぎないようにしましょう。理想の全てを満たす仕事に出会う確率は低いため、選択肢が狭くなります。また、入社時は理想を満たしていても、企業が置かれる状況が変わることで、求めていた条件が満たされなくなる可能性も考えられます。
自分が求める要素の中に優先順位をつけ、最低限のラインを満たしている仕事を検討すると、視野や選択肢が広がるでしょう。
人と比較しないようにする
自分が輝ける仕事を探す際には、第三者に相談する一方で、人の意見に左右されて自分の軸がぶれないように気をつけることも大切です。
「これくらいは頑張らなくては」「この仕事の方が世間的に評価される」など、世間の評価や他人軸に基づいて決めた仕事は、自分の中で納得感がなく挫折しやすい傾向にあります。
人の意見に耳を傾けることは必要ですが、自分が何にやりがいを感じるか、譲れないものは何かを明確に認識しておくことが重要です。
転職する前に十分考える
自分が輝ける仕事に就くためには、部署異動や副業、出向など、転職以外の選択肢もあります。
自分が輝ける仕事を探すうえで、転職は効果的な選択肢の一つです。しかし、転職をすると人間関係を構築し直したり新しい企業風土に馴染んだりする必要があるなど、さまざまな壁が出てきます。まずは、今自分が身を置く会社で利用できる制度や交渉できる人事がないか確認してみましょう。
自分が輝ける仕事を見つけてから退職する
「現在働いている仕事では自分は輝けない」と思い、次の仕事を見つけずに見切り発車して退職するのは好ましくありません。次の仕事が決まっていないまま退職すると、経済的な不安が出てくるため、ストレスになります。
ストレスから焦りが出てくれば、視野が狭くなり、自分が輝ける仕事をじっくり探すことが難しくなる可能性があります。視野を広げながらできるだけストレスなく自分が輝ける仕事を探すためには、仕事をつづけながら探すのがおすすめです。
ポジティブな感情が生まれやすい仕事の特徴
人に満足感や充足感を与える仕事は、ポジティブな感情が生まれやすい傾向にあります。ポジティブな感情は、やる気や向上心アップにつながるため、生き生きと輝いて働けるかもしれません。
ここでは、ポジティブな感情が生まれやすい仕事の特徴を紹介します。
人を笑顔にする仕事
顧客を笑顔にする仕事は、相手のポジティブな感情に直に触れられるため、達成感を感じやすいといえます。接客業や営業職は、自分の提案に対する相手の反応が見えやすいため、やりがいや喜びを感じやすいでしょう。
没頭できるタイプの仕事
デザイナーといったクリエイティブ関連の仕事や、職人など、表現や造形に没頭できる仕事は充足感を感じやすい仕事の一つです。仕事に集中し自分の納得がいく成果物を作り上げる作業を通じて、自分が提供する価値に実感が持てるでしょう。これらの業務は一般的に想像力が問われる傾向があります。
人に寄り添いサポートする仕事
困難にぶつかっている方のサポートを行う仕事は、相手への貢献を実感しやすく、自己効力感が高まりやすい仕事です。病院や高齢者福祉施設などのケアを必要とする人のために働く仕事が挙げられます。
また、スポーツインストラクターやメンターなど、何かの目標に向かって努力する人を支える仕事は、前向きに変わっていく相手に直に触れる機会が多く、ポジティブな感情が生まれやすい業種でしょう。
まとめ
自分が輝ける仕事は、自分が自分らしいままでいられて、価値を生み出せていると実感できる仕事です。
自分が輝ける仕事を見つけるためには、まず自分を知る必要があります。紹介したポイントや方法を参考に、生き生きと働ける仕事や職場を探してみましょう。
自分の力で自身が輝ける場所を探すのが難しい場合は、就職・転職活動のプロに相談するのも一つの方法です。転職エージェントなどのサービスを利用したり、身近な人のアドバイスに耳を傾けたりしながら、視野を広げて仕事探しを実践しましょう。
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